The Crew 2

オープンワールドのドライビングゲームを、通常は多人数参加型オンライン・ロールプレイングゲームや「Destiny」、「The Division」などのシューターゲームに特有の、持続的なオンライン設定へと変換するという、ユニークなニッチを満たすのが「The Crew 2」です。ゲームとしてのサービスモデルはここ数年で急速に普及しましたが、様々なジャンルが常時接続の設定に魅力を見出している一方で、レースファンは大きく取り残されてきました。Ubisoftは「The Crew」でMMOレーシングゲームの概念に初めて挑戦し、その続編ではそのフォーミュラを大幅に拡張しています。ファンに愛される多くの特徴を取り入れ、オリジナル版でプレイヤーが経験した問題に対処し、コミュニティと共に成長するよう設計された、非常に洗練された体験を提供しています。

もし「ワイルドスピード」シリーズで見るような、大迫力で爆発的なチームベースのアクションオリエンテッドレースを実現したいと夢見ているなら、「The Crew 2」はその欲求を満たすためにデザインされたゲームです。また、前作の足跡をたどりつつ、より大規模な形でそれを実現しています。アメリカの東海岸から西海岸までを横断し、多岐にわたる異なる生態系を包含する広大な設定が特徴です。多種多様な車だけでなく、飛行機、ヘリコプター、ボートを操る機会も提供します。しかし、このゲームはリアリズムに重点を置いたものではありません。最も売りとなるのは、空中でスピードボートに乗り換えるなど、瞬時に乗り物を切り替えることで最も大胆な夢を実現できる点です。

このゲームが無限の可能性を売りにしているとはいえ、時には制限が一定の目的を果たすこともあることを思い出させます。「The Crew 2」はやることが山ほどありますが、どうすべきかの指針が少なく、選んだ活動に対する十分な報酬が提供されず、ほとんどの単独アクティビティを特に魅力的にすることはありません。結果として、単に遊び場を求めているプレイヤーには、食べ放題のビュッフェが用意されています。この世界はあなたがいなくても進行し、想像力と興味を持って世界と関われば、ほぼ無限の選択肢があります。そして、自分自身を楽しませることに行き詰ったときには、広大なマップに散らばる無数のレース、チャレンジ、その他のアクティビティがあります。これらはすべて、新しい車やアクセサリーなどの報酬をアンロックする非直線的な進行システムである、名声という同じ通貨に結びついています。